コールセンターの立ち上げ【経験者は語る】7ー業務設計ー - まるごと|問題発見力|トレーニング|コールセンターを学ぶ
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コールセンターの立ち上げ【経験者は語る】7ー業務設計ー

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コールセンターの立ち上げ【経験者は語る】7ー業務設計ー

 

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業務設計とは

基本設計で明確になったコールセンターの役割(ミッション)を念頭に置き、その達成に向けた”業務設計”を行う。ここで言う”業務設計”とは、コールセンターを運用するために必要な業務内容・設備・人などを細部まで決め、マニュアル化することである。

ここで重要なことは、既存の部署や業務に左右されず、新たな顧客接点・顧客体験を構築することであり、顧客の視点とミッション(顧客情報の獲得)の視点を持ちながら業務を設計していくことである。

業務設計は大きくまとめると5つ

  • 業務内容の詳細設計
  • 管理指標の設定
  • 受電環境の設定
  • システムの設計
  • 人材の確保・教育

誰にでもできるよう、業務を整理し、再現可能なマニュアル化を進めておく必要がある。

コールフロー

対話手順の設計は非常に大切である。コールセンターでの対話は、企業と顧客を結びつける最初の接点であり、ここでの印象が悪いと、顧客の満足度は著しく低下する。そのため、「コールフロー」の設計は重要であり、正しく管理・運用されなければならない。応対品質の均一化にも重要である。

マニュアル化を行うにあたって、一度で完成することはない。都度、修正を繰り返し試行錯誤する必要がある。ここで、PDCAを用いて、業務改善を図る必要がある。

管理指標の設定

コールセンターが当初の目的通り機能するかどうかは、設計段階において、品質・生産性・収益性を把握するための管理指標を定めておく必要がある。そして、それぞれを測定できる仕組みが必要となる。

品質管理

一般的にサービス品質には、以下3種類がある。

  • 応答品質・・・応答率・応答時間・放棄数・待ち呼数
  • 会話品質・・・保留数・保留時間
  • 正確性 ・・・入力ミス・誤発信

このうち、インバウンドで一般的に使われ、重要視されている項目が次の3つである。

①応答率

入電に対し、応答した割合を示す。

②応答時間

入電から応答までの時間。サービスレベルとも呼ばれる

③放棄数・途中放棄率

待ち呼状態のお客様が電話を切った数。その割合を示す

その他指標については、以下をご参照ください

コールセンターにおけるKPIの使い方と考え方

生産性管理

生産性管理の評価に使われるKPI

  • 平均通話時間
  • 平均後処理時間
  • 時間当たりの応答率
  • 成約率
  • エスカレーション率

生産性を高めるには以下が確実に機能しているかが必要となる。

  1. 業務基準・目標が設定され、明確であること
  2. データの登録に無駄がないこと
  3. マニュアルが機能していること
  4. ヘルプ機能が充実していること

収益性管理

コールセンターを経営の核として位置づけるためには、効率良く入電を処理するだけでは不十分だ。利益貢献についても、あらかじめ指標を設けておく必要がある。収益性を評価する指標として、

  • 受注率
  • 時間当たりの売上
  • 入電単価
  • オペレーター単位の売上

利益に貢献するためには、これらの目標を明確にしておく必要があり、これらの目標が達成できているかを管理できるように、システム構築を行なっておく必要がある。

まとめ

以上、品質管理・生産性管理・収益性管理、3つの管理指標に基づき、バランス良く運営を行うことが重要である。生産性・品質に重きを置きすぎると、収益性が損なわれ、収益のみを重視すると品質が損なわれる。品質と生産性を両立しながら、収益を確保していく方法を模索することが、ベストと考えられる。

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