コールセンター 運営 の 指標 【KPI】 すぐに使える基本を解説 - まるごと|問題発見力|トレーニング|コールセンターを学ぶ
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コールセンター 運営 の 指標 【KPI】 すぐに使える基本を解説

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コールセンター運営の指標

コールセンターとは、顧客に対する電話での対応を専門に行う部門や事業所のことです。
コールセンターの種類は、企業の問合せ窓口や、注文専門の窓口、アフターテレマを行うなど、様々な種類があります。
またコンタクトセンターとは、電話以外にFAX、Eメール、チャット、Web等様々なメディアを利用したセンターのことです。
近年では、複数のメディアが使われることで「コンタクトセンター」という名称を使うことが増えてきました。
そこで今回は、センター運営に欠かせない指標を記載していきます。
しっかりと理解し応用してみましょう。

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コールセンターのKPI

コールセンターには、多くのKPI(Key Performance Indicator)が存在します。
今回は初めてコールセンター運営を任された方、コールセンター業界に就業した方向けに、
代表的なKPIを一覧で、できるだけ分かりやすく説明したいと思います。

そもそもKPIとは何か?

KPI(Key Performance Indicator)とは、センターで設定した目標を達成するための過程を
計測・評価する中間指標のことです。日本語では、「重要業績評価指標」とも言います。
KPIという言葉はコールセンター以外でも利用しますが、
コールセンター業界は特にKPIの種類が多くあります。
10以上ものKPIを管理するセンターもあり、コールセンター部門に初めて配置された人が最初に直面する課題です。
KPIの詳しい説明はこちら

なぜKPIを管理する必要があるのか

KPIの種類やその言葉・意味を学ぶ前に、そもそもなぜKPIを管理する必要があるのでしょうか。
それは、コールセンターでは「顧客満足度の向上」や「応対品質の向上」といった達成の道筋が立てづらい目標を掲げており、
目標を達成するための要素を数値化し、問題点と対応策を具体的にするためです。
数字として定められた目標は、オペレーターをはじめとするコールセンタースタッフ全員にとって、明確な目標になります。
管理者にとってもスタッフを評価するうえでの明確な指標となるため、センター全体でKPIを共有する必要があります。
オペレーターのパーフォマンスは常に計測・管理・分析を行います。
数値にバラつきが見られれば、なぜ安定しないのか、問題点を探る習慣を身に着ける必要があります。
例えば、ACW(平均後処理時間)に時間がかかっている場合、それはシステムやオペレーションといった「システムの問題」なのか、
タイピングスピードや文章作成能力といった「各オペレーターの問題」なのかによって、対策すべき内容が変わってきます。
そのため、オペレーター個々の数値を計測・管理・分析することで、指導方法が確立し、センター全体の数値の改善にも繋がります。
では、代表的なKPIについて一つずつ説明していきたいと思います。

【KPI計算式一覧】
・応答率         【計算方法】対応件数÷着信件数×100
・ASA(平均応答速度)   【計算方法】応答までの時間÷繋がった件数
・SL(サービスレベル)   【計算方法】規定時間内での対応件数÷着信件数
・稼働率         【計算方法】稼働率=(会話時間+後処理時間+その他)÷(総ログイン時間-離席時間)
・AHT(平均処理時間)  【計算方法】AHT=(総通話時間+総後処理時間+総保留時間)÷ 総応答コール数
・ATT(平均通話時間)   【計算方法】AHT=総コール数÷総通話時間
・ACW(平均後処理時間)   【計算方法】ACW=合計後処理時間÷総応答コール数
・CPH(1時間あたり対応件数) 【計算方法】CPH=対応コール数÷稼働時間
・CPC(運営コスト)      【計算方法】総経費(人件費+家賃その他すべての経費)/総対応件数

応対品質に関するKPIを3つ紹介します。

■ 応答率(Responce rate)

応答率とは、電話の着信件数に対して対応できた割合を示す値です。
【計算方法】対応件数÷着信件数×100
応答率は、電話の繋がりやすさを表しています。顧客満足度に直結するKPIで、コールセンター運営で最も重要とされるKPIのひとつです。
応答率は高いに越したことはありませんが、常に100%を維持するには無駄な人件費がかかりすぎます。
一般的に90%以上の応答率を目標にすることが望まれます。

 応答率90%以上 ほぼ全ての着信に対応できている
 応答率80%~90% 若干繋がりにくいが満足できるレベル
 応答率70%~80% 繋がりにくいクレームが発生し始める
 応答率70%以下 繋がらないとクレームとなる
 応答率60%以下 企業信用を貶めるレベル

応答率が悪化している場合、
・着信件数の増加
・人員不足
・教育不足
・対応処理時間の超過
といった原因が考えられます。
そこで、悪化の原因がどこにあるのか、一時的なものなのか慢性的なものなのかを見極める為の指標を
以下に記載していきます。しっかり対策を行いましょう。

■ ASA(平均応答速度)

ASAとは、「Average Speed of Answer」の略で、着信からオペレーターが応答するまでにかかった平均時間のことです。
言い方を変えれば、お客様の待機時間の指標でもあります。
【計算方法】応答までの時間÷繋がった件数
ASAが悪化する原因は、着信件数に対して対応可能なオペレーターの人員数の不足状態が挙げられます。
ASAのデータは、オペレーターの要員数が適切かどうかを判断するために必須です。 着信件数を予測し、人員配置を最適化するために欠かせません。

■ SL(サービスレベル)

SLとは、規定時間内に、どれだけ対応が出来たかを表す指標です。一般的には、15秒以内に設定しています。
【計算方法】規定時間内での対応件数÷着信件数
SLの低下は、お客様満足度に多大な影響を与えます。
後処理中のオペレーターが多いのであれば、処理を一時中断して電話に出るのを優先させるなどの対策も必要です。

文書・マニュアル共有文書・マニュアル共有

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効率に関するKPIを6つ紹介します。

■ 稼働率

稼働率とは、オペレーターの勤務時間中、電話やEメール対応など顧客対応に使った時間が占める割合のことです。
【計算方法】稼働率=(会話時間+後処理時間+その他)÷(総ログイン時間-離席時間)
稼働率が高ければ高いほど、人件費のコスパが良いと言えます。
待機時間が適切な範囲に収まるよう、オペレーターの人員数を調整しましょう。
一般的には、稼働率80~85%が理想とされます。

■ AHT(平均処理時間)

AHTとは、「Average Handling Time」の略で、1コールあたりの通話と後処理に要した合計時間の平均のことです。
【計算方法】AHT=(総通話時間+総後処理時間+総保留時間)÷ 総応答コール数
AHTが長いほど1回の対応に手間がかかっていることを示していて、応答率やSLの低下に繋がります。

■ ATT(平均通話時間)

ATTとは、「Average Talk Time」の略で、1コールあたりに要する平均通話時間の平均値です。
【計算方法】AHT=総コール数÷総通話時間

■ ACW(平均後処理時間)

ACWとは、「After Call Work」の略で、1回の顧客対応に要する後処理時間の平均値です。
【計算方法】ACW=合計後処理時間÷総応答コール数
ATTよりも、人によって差が大きくなるのがこの指標です。
・通話しながら入力する
・要点をまとめながら重要な点を簡潔に入力する
などの能力が求められます。
また近年では、システム上でAIが自動で文字おこしを行い、
要点をまとめて記載をするCTIシステムなどが開発されています。

上記から、AHT=ATT+ACW という関係性が成り立ちます。

■ CPH(1時間あたり対応件数)

CPHとは「Call Per Hour」の略で、一定期間の対応件数をその期間の稼働時間で割った数値です。
8時間勤務で60件の対応ができた場合、CPHは7.5となります。
主にオペレーターを評価する基準として用いられます。
【計算方法】CPH=対応コール数÷稼働時間
CPHが低くなる原因には、
企業側の対応マニュアルの不備・不足や、事務処理に要する手順の多さ。
オペレーターは、 不慣れな会話と入力の遅さ。
CPHの改善には、オペレーターのAHTを増やさねばなりません。
それぞれの課題と優先順位に応じた研修・指導と環境整備を行う必要があります。
電話応対に時間がかかっている
「ATT(平均通話時間)の改善」 ⇒ 「マニュアルの見直し」
データ入力業務の煩雑さに課題がある
ACW(平均後処理時間)の改善 ⇒ 「入力ルールの見直し」「システム改修」

■ CPC(運営コスト)

CPCとは、「Cost Per Call」の略で、電話1本あたりの経費の事です。
【計算方法】総経費(人件費+家賃その他すべての経費)/総対応件数
計算は人件費のみでも問題ありません。コールセンターの運営でもっとも欠かせない重要な指標です。

まとめ

以上、いかがでしたでしょうか。
欠勤率や離職率まで計算を行うセンターもありますが、そこはセンターの考え方次第です。
コールセンターでは、人材不足が慢性化しており、業務の流れのみ引継いだ状態で管理者となる事例が増えています。
それぞれのセンターで、それぞれの考え方がありますが、今回の指標は基本となるものです。
基本を熟知し、応用する事で解決策は見つかりやすくなるのではないかと考えます。

最後までお読みくださりありがとうございます。

次回 ⇒ コールセンターにおけるKPIの使い方と考え方【私見満載】How to use and think about KPIs in call centers

文書・マニュアル共有

コールセンター研修内容とその目的とは?
「基礎知識は必須のスキル?」 コールセンター運営は、専門的な知識やノウハウを非常に多く必要とされる仕事です。 しかし、コールセンターの人材不足が続いており、必要な基礎知識を学ぶ機会がないまま 管理者として就業する方が非常に多いのが現状です。...

コメント

  1. こんにちは、これはコメントです。
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  2. あさか より:

    バカじゃね

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